カメラマンは、ある雑誌社から、青春をテーマにした5枚の組写真を依頼される。彼は、フォーク歌手や現代の若者たちをスタジオに集めて、その写真を撮ろうとする。彼は、恋人をスタジオに呼んでいる。彼自身のたそがれていく青春の一コマも、彼女を通して撮りたかったのだ。カメラマンは、1950年代の「理由なき反抗」や、1960年代の「フラワー・チルドレ ン」、そして、現代の若者たちをスタジオの中で即興的に演じてもらいながら、青春を追っていく。彼は、夏のようにはげしい若さから遠ざかっていく自分の、「秋のとまどい」を強く感じている。恋人は、自分の生活を省みないで、過ぎ去ったときへの追憶(自殺した少女のこと)にのめり込んでいくカメラマンに絶望する。そして、彼は、写真に撮られようとする青春からも、復讐されようとして・・・・。昇る太陽よりも夕陽が美しく見えるこの時代の光と影の中で、だれが立ちすくもうとしているのか。