十月は黄昏の国
上演日 1975年6月12日〜13日
上演場所 読売ホール、郵便貯金ホール
キャスト
加川良(カメラマン)
坪田直子(恋人)
吉行晋作(アル中の男)
金沢栄東(フォーク歌手)
柴田恭兵(若者)
徳川龍峰(若者)
国谷扶美子(若者)
上原尚也(若者)
菅野晃雄(若者)
ジョアンナ(若者)
ナンバー
「メインテーマ〜16歳の夏」
「十月は黄昏の国」(小椋佳 小椋佳)
「グッド・モーニング」(加川良 加川良)
「食卓の風景」(森忠明 加川良)
「ホタルのうた」(加川良 加川良)
「縦縞のシャツを着て」(小椋佳 小椋佳)
「人に生まれて」(森忠明 加川良)
「風の別れ」(杉田一郎 加川良)
「海を背負えば」(小椋佳 小椋佳)
「海峡を渡る蝶」(金沢栄東 金沢栄東)
眠れない夜のために」(加川良 加川良)
「それでも夕焼け」(小椋佳 小椋佳)

計12曲
「テーマ:愛は雨に」(東由多加 小椋佳)、「テーマ:黄昏の珈琲」(東由多加 小椋佳)、「失われた愛」(東由多加 加川良)は本編未使用。「食卓の風景」は、「人生を戦えって言うのかい」と同曲)
ストーリー

カメラマンは、ある雑誌社から、青春をテーマにした5枚の組写真を依頼される。彼は、フォーク歌手や現代の若者たちをスタジオに集めて、その写真を撮ろうとする。彼は、恋人をスタジオに呼んでいる。彼自身のたそがれていく青春の一コマも、彼女を通して撮りたかったのだ。カメラマンは、1950年代の「理由なき反抗」や、1960年代の「フラワー・チルドレ ン」、そして、現代の若者たちをスタジオの中で即興的に演じてもらいながら、青春を追っていく。彼は、夏のようにはげしい若さから遠ざかっていく自分の、「秋のとまどい」を強く感じている。恋人は、自分の生活を省みないで、過ぎ去ったときへの追憶(自殺した少女のこと)にのめり込んでいくカメラマンに絶望する。そして、彼は、写真に撮られようとする青春からも、復讐されようとして・・・・。昇る太陽よりも夕陽が美しく見えるこの時代の光と影の中で、だれが立ちすくもうとしているのか。