黄金バット復活版
上演日 1977年6月23日
上演場所 虎ノ門日消ホール
キャスト
柴田恭兵(青年)
峰のぼる(紙芝居のおじさん)
国谷扶美子(旧友)
飯山弘章(旧友)
三浦浩一
川船圭子
金井見稚子
石川裕見子
三浦正行
恩田裕子
大崎裕子
ナンバー
「アメリカの夢」(東由多加 下田逸郎)
「東京ねはん」(東由多加 下田逸郎)
「花 雪 風」(東由多加 下田逸郎)
「北北西に進路をとれ」(東由多加 下田逸郎)
「Hi-Hi-Hi」(葉月多夢 葉月多夢)
「久しぶりに戻って来た街は」(葉月多夢 小林茂樹)
「午後三時過ぎの夢」(葉月多夢 鈴木能光)
「いつの間にか少女は」(葉月多夢 小林茂樹)
「花の首飾り」(なかにし礼 すぎやまこういち)
「夢のハイウェイ」(東由多加 中村ゆうじ)
「戻り道」(葉月多夢 刀川忠弘)
「雨が降る」(東由多加 鈴木能光)
「この街のことを」(葉月多夢 葉月多夢)

計13曲
ストーリー

<第一部:黄金バットダイジェスト版>
「北北西に進路をとれ」
「アメリカ アメリカ」
「御詠歌」
「花雪風」
「手紙」
など
<第二部:黄金バット復活版>
妊娠した恋人を捨てたことに対する自責の念から逃れられない青年が、東京から故郷の小さな街に帰ってくる。そこで彼は昔なじみの人々、旧友や紙芝居のおじさんに再会する。いずれも心やさしく、癒されぬ傷をそっとかかえたしがない人々だ。だが青年がようやく舞いもどってきたこの街は、産業開発のために崩壊の日を目前にひかえている。故郷への回帰は、回帰すべき故郷などどこにもないことの確認でしかなかった。街を離れ、バラバラに出発していきながら人々は歌う。「ひとこと、ただひとことだけ、別れの前に言わせて。あなたに、ただあなたにだけ、解る筈の言付け。忘れないで、忘れないで、この街のことを」すでに帰るべき具体物としての街はない。めざすべきおおらかなユートピアもどこにもないにもかかわらず、彼らは内なる「街」、人と人のの結びあいだけは忘れたくないと語りかける。「今さらこんな話、恥ずかしいことだけれど、愛が君に告げる、もどり道しか歩けない」