ピーターソンの鳥
上演日 1976年1月
上演場所 ABCホール、共立講堂他
キャスト
秋田明大(タカマサ)
坪田直子(ジュン)
吉行晋作(ウェスタン)
国谷扶美子(ケンタッキー)
二見忠男(振付師)
柴田恭兵(ヒロシ)
宇田川泰功(テツ)
小鷹実(ヨシミ)
今関美幸(ユキ)
高橋信幸(ノブ)
伊東佳伊子(ケイコ)
小林勇記(レコード店主)
鰐淵晴子
山口小夜子
落合恵子
大能信幸
長谷川きよし
大野真澄
悠木千帆
前田吟
ナンバー 「黄昏だけなら生きてもいい」(阿久悠 大野克夫)
「命あるものは樹から落ちた」(岡本おさみ 岩沢弓矢)
「ジュン」(岡本おさみ 井上尭之)
「草の部屋」(坪田直子 坪田直子)
「黒ずんだ象」(岡本おさみ 大野真澄)
「冬の鳥」(坪田直子 下田逸郎)
「ハイウェイの少年」(岡本おさみ 井上尭之)
「ガラスのメビウス」(坪田直子 坪田直子)
「太陽の鉛筆」(岡本おさみ 井上尭之)
「ほし」(岡本おさみ 岩沢弓矢)
「砂の唄」(秋田明大 加藤登紀子)
「あほう鳥」(岡本おさみ 加藤登紀子)

計12曲
ストーリー

東京六本木のレコードショップで突然レコードジャックがおきる。かたっぱしからレコードを抜き取っていく数人の若い男女。その騒ぎの中でタカマサは一人の少女ジュンと知りあう。それから・・・・。酒場でめぐり合う娼婦。タカマサはそこに、青春の過ぎ去った後に吹きさらされる人生を見る。哀しくもなく、すべるように過ぎていく青春。それはまたタカマサ自身の姿でもあった。セピア色の古い記念写真のように後もどりした時をくぐりぬけて。いつしかタカマサは、あの少女ジュンを愛し始めていることに気づく・・・・。レコードジャックの少年達が黒いマシーンをきらめかせて暗闇に消えていったあの夜から、すでに二人の内には何かが始まっていたのだ。それが愛だと気づく、ずっと以前から・・・・。雪が降りはじめる。森の中ではライダー達のロックコンサートが行われる。おそいかかる少年達。ヘアピンサーカス。改造銃を握りしめるタカマサ。そしてジュン。一瞬の内の終局。改造銃が暴発し、タカマサは死ぬ。立ち尽すジュン。泣いてはいない。これが最後の冬でもあるかのように雪空に、いっせいに舞い上る野鳥の群れ!ジュンがつぶやく。「・・・・あの鳥達は・・・・ピーターソンの何頁に?」