泣いてパラダイス

STORY

洋平と夏美は恋人同志である。

洋平はバンドのメンバーだったが、仲間と喧嘩して、

バンドを解散させてしまった。

洋平は音楽をあきらめようと思ったが、

夏美の勧めで音楽雑誌にミュージシャンを募集することにした。

そして8人の若者から返事が来て、洋平は彼ら全員と

スタジオで会うことにしたのだった。

その日は雪が降っていた。

スタジオには、応募した若者の付き添いの友達も含めて

12人が集まっていた。洋平は「まずアマチュアバンドから始めるが、

そのうち皆んなで有名なプロのバンドにしよう。」と言う。

そして「これまでの経験から、バンドはテクニックよりもメンバーが

人間的に信頼し合えることが一番大事なんだ。だから一生やっていけるような、

本当に気が合うバンドを組みたい。」と。

そしてしだいにオーディションと言うより、これまで彼らが経験したことがないような

白熱した話し合いになっていった。あくまで遊びだと思って来た者、

ただ仲間がつくれればと思った者、女の子と知り合うチャンスだと・・・・・・。

彼らはそれぞれが自分の小さな「陽のあたる場所」を求めて来たのだった。

しだいに彼らの「世代」と「時代」がゆっくりと姿を現わし始める。

雪がしだいに激しくなっていき、そして・・・。

 

SONG

 

泣いてパラダイス

 

何かを伝えたいため

君は生きてきたはず

なのになんにも持ってない

うつろな殻に閉じ込められて

からっぽの魂かかえてる

チェッ!なんてことだ俺たちの世代

非常階段のドアを開けてみろ

君の天国はそこさ

 

泣いてパラダイス

たっぷりと天国で泣ける

 

何が残されているか

君は数えてみたか

最後に残ったものが

たった一つの生きてきた証

あおいつが何かを伝えるしかない

チェッ!頭にくるぜ俺たちの時代

闇に向かって飛び下りてみろよ

君の天国はそこさ

 

泣いてパラダイス

死んでるやつらの天国さ

 

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