Ｇｏｏd−ｂｙ　ＴＶ

STORY

３年間同棲していた若い男女が、別れることになった。

彼らは共有した物をそれぞれの荷物にまとめたが、

二人で半々だし合って買ったTVだけはどちらも引き取らないと言う。

二人はそれでは捨てようという結論に達し、夜の街に出ていくのだった。

そこを通りかかったさまざまなタイプの若者たちが、

何故テレビを捨てるのか、何故別れることになったのかと問いかける。

やがて彼らは自分が好きだったテレビ番組、好きな漫画、そして幼年時代の体験、

遊び、そして自分たちの時代を語りだすのだった。

お互いに共感したり反撥したりしていくうちに、彼らはそれがまさしく

自分自身を語っているということに気がつく。

「なんか俺たち、そんなに恵まれてなかったみたいだな、

つまんない時代に生まれてきたような気がしてきたよ・・・・・・」

「どうして、だって戦争もなければ、貧乏でもなかったしさ、アルバイトの時給だって

いいし、言うことないじゃない」

「俺はなんだかたすけてくれ！って叫びだしたくなったぜ。

山で遭難して、枯木でSOSを作ったあいつみたいにさ。

超時空要塞マクロスをBGMにして、たすけてくれってさ、SOS!SOS!」

やがて終電が近づいてきて、彼らは別れていく。誰もいない路上にポツンと置かれたテレビ。

そして二人は・・・・・・？

　

SONG

　

ぼくらはいつか

ちがう星へ行けるだろうか

銀河鉄道に乗り込んで

微笑みながら

青い地球を観るだろうか

ちがう星に腰をおろして

　

ちがう星を経由して

ぼくらの星に帰ってきても

哀しみを哀しみ

苦しみを苦しむだろうか

空から星が降る夜さえも

　

ぼくらはいつか

ちがう星へ行けるだろうか

銀河鉄道に乗り込んで

　

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